褒められる、受け入れられる

自分で自分をほめるだけでなく、他人にほめてもらうこともとてもいいことです。さらに前向きな気持ちになれます。逆に、正直に伝えてもそれを怒られるなど否定されてしまうと、次の時には隠そうとしてしまいがちです。

クレプトマニアからの脱却

上記サイトからの引用ですが、『周囲の人にほめてもらう』、これが自然に行えるのが自助グループの魅力の一つなのであろうと思います。

「今日も飲まなかったよ!」
『うん、よかったーお疲れ。アルコール依存症の人は最初の〇日がきついっていうもんね、大変だったんでしょう?』
「90日達成した!!!!」
『おめでとう。最初の90日、辛かったんでしょう?応援してるからね。』

無論ですが、上記でも確実に嬉しいですし励みになります。
応援されている、頑張りたい、そう思えます。

「今日も飲まなかったよ!」
『おーお疲れ。ソーバー3日目おめでとう!頑張ったー!』
「90日達成した!!!!」
『おめでとう!ついに90日、まずは一区切り!人によってはこれでかなり楽になってきたって話も聞くし自分も90日はけっこう節目だったけどどう?」

これが、同じ悩み同じ依存を持つ人から言われると、励まし合い一緒に頑張っている仲間がいるという連帯感が加わって感じられます。

更にスリップしそうであったり、或いはしてしまった時に
『うん、自分も何回もスリップしてるよ。お互い辛いよね。一緒に頑張ろう』
と似た体験をしたことのある人から共感してもらえたり、励まし合えると、絶望して孤独にならずにすむ。

これが窃盗に置き換わると、より難易度が高くなるのではないかと思います。
そうすると同経験を持つ仲間の存在のありがたさがひと際感じられます。

「今日も窃盗しなかった!」「窃盗しないで〇日目!」
と言うこと自体易しくないですし、自身「(しないのが当たり前なんだよな本当は・・)」と突っ込んでしまいがちです。
以前は止めたくても止められなかったことが、今は、"今日"はやらずに済んでいる。できなかったことができている。」
と前向き思考で考えるのが望ましいと分かっていても、なかなかその考えを継続するのは難しくつい
「(そもそもなんでこんなことし始めてしまったんだろう、世間の大半はしていない筈なのに)」
などと落ち込んでしまうことも往々にあることではないかと思います。

人に話す、打ち明ける、それが同体験を持つ人であれば
(内心どう思っているんだろう・・本当はヒいているのではないか・・)と怯える必要がない、なぜなら同じ体験をしている人たちだから。
そして窃盗をしてしまう自分でも受け入れてくれる人がいる、受け入れられる場がある、と実感できて孤独感も和らぎます。
相手の口から出る慰めや励ましの言葉も、過去の経験と照らし合わせて発言してくれていることでしょうし

自分の失敗談も、勇気を出して正直に打ち明けることで、他の誰かに勇気を与える事にもなる。
それが自尊心に繋がることもあるように思います。

そして、"今日一日"を積み重ねていくために有効なのがミーティングなのではないでしょうか。
「今日も仲間にクリーンを報告できる」と思うとモチベーションに繋がりますし、『捕まりたくないから痛い目見たくないから』より『クリーン報告できるのが嬉しいから』の方が窃盗を手放す努力そのものが、勿論ミーティングの時間も、楽しくなり、結果、より回復が自然に進む可能性があるのかなと。
不安定を自覚しているのであれば、より頻回にミーティングに参加し、仲間の顔を見る、声を聞くことだけでも行い、繋がりを感じられるよう意識する。
回復は足で稼ぐ”なのか、ともあれなにかしらの行動を行うことで、自己達成感も結果として得られる、それも大きなメリットであろうとおもいます。